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【専門買取による早期解決】
一般的な仲介では売却困難な再建築不可物件でも、専門の買取業者なら「現状のまま」数日で現金化が可能です。売却後の責任も免除されるケースが多いため、手間なく安全に手放せます。 -
【無計画の解体・更地化は絶対NG】
古家を解体して更地にすると、二度と家が建てられなくなる上に、固定資産税が最大6倍に跳ね上がる恐れがあります。資産価値を守るため、建物は残した状態で相談しましょう。 -
【放置リスクの回避】
「売れない」と放置し続けると、維持費の負担だけでなく、行政処分や倒壊による損害賠償リスクが高まります。問題が深刻化する前に、専門家へ査定を依頼することが重要です。
「相続した不動産が再建築不可物件で処分に困っている」「売却を検討しているけど、誰も買ってくれないのではないかと不安」
このような悩みを抱えていませんか。
結論としては、再建築不可物件でも売却することは可能です。ただし、一般的な戸建てと同じように売り出しても、買い手はまず見つかりません。
この記事では、再建築不可物件の相場や売却方法、失敗しないための注意点について解説します。再建築不可物件の売却を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
「再建築不可物件」とは建て替えや大規模改修ができない土地
「再建築不可物件」とは、文字通り「今ある建物を解体して更地にしても、新しい家を建てることができない土地」のことを指します。
また、新築だけでなく、建築確認申請が必要となる「増改築」や「大規模な改修工事」も原則として認められません。
なぜ、自分の土地なのに自由に家を建てられないのでしょうか。その主な原因は、建築基準法で定められた「接道義務(せつどうぎむ)」にあります。
建築基準法(第43条)では、「幅員4m以上の道路(※)に、敷地が2m以上接していなければならない」というルールが定められています。
※建築基準法上の道路を指します
- 消防車や救急車などの緊急車両がスムーズに入れるか
- 火災や地震の際、住民が安全に避難できる経路が確保されているか
- 衛生上の支障がないか
もし道路が狭すぎたり、敷地の入り口が極端に狭かったりすると、いざという時に消火活動や救助が遅れてしまいます。そのため、都市計画区域および準都市計画区域内(※)では、この基準を満たさない土地への建築が制限されているのです。
※都市計画区域の要件は満たさないが、無秩序な都市化の恐れがあるため「土地利用のみ」を規制する区域。(例:高速IC周辺など)
【参照】建築基準法制度概要集|国土交通省
接道義務を満たさず再建築不可となる物件は、以下のようなケースです。
| ケース | 概要 |
|---|---|
| ①道路に接していない | 敷地が道路にまったく面しておらず、他人の土地を通らないと出入りできない(袋地など) |
| ②接道距離が2m未満 | 道路には面しているが、接している長さ(間口)が2m未満しかない |
| ③接している道路の幅員が4m未満 | 接している道の幅(幅員)が4m未満であり、セットバック(後退)などの救済措置も取れない場合 |
| ④接している道路が建築基準法上の道路ではない | 見た目は道でも、法律上は「通路」や「私有地」扱いとなっており、道路として認められていない(43条但し書き道路等の許可が得られない場合) |
実家の処分を検討する際、「古家付き土地」として売り出すか、「解体して更地」にするかで迷われる方は多いでしょう。
しかし、もしその物件が再建築不可であった場合、安易に解体してしまうと二度と家が建てられなくなるという取り返しのつかない事態に陥ります。
市街化調整区域内の建物も再建築不可物件となる場合がある
接道義務の問題とは別に、土地の「エリア(区分)」が原因で再建築ができないケースもあります。それが「市街化調整区域」にある物件です。
都市計画法では、無秩序に都市化が進むことを防ぐために、土地を大きく2つのエリアに分けています。
- 市街化区域: すでに市街化されているエリア。または、おおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を進めるエリア
- 市街化調整区域:市街化を抑制するエリア
もし実家のある地域が「市街化調整区域」に指定されている場合、原則として建物の新築や建て替えは制限されています。自治体の許可なく勝手に家を建てることはできません。
例外的に建物の再建築が認められるケースはありますが、一定の要件をクリアしていなければならないため再建築は難しいといえます。
所有している土地が「市街化調整区域」かどうかは、インターネットで「〇〇市 都市計画情報提供サービス」と検索するか、物件がある市区町村役場の「都市計画課」の窓口で確認できます。
再建築不可物件でも売却自体は「可能」
再建築不可物件であっても売却自体は可能です。法律によって売買が禁止されているわけではなく、権利関係などの手続きも通常の不動産と同様に進めることができます。
ただし、建物が古くなっても新築への建て替えができないことや、ローン審査が通りにくく現金購入が必要になりやすいことから、購入を検討できる層が限定されてしまいます。
もし売却を検討する場合は、再建築不可物件の取り扱い実績が豊富な不動産会社に相談してみることが推奨されます。
再建築不可物件のような特殊な物件に関する不動産広告の場合は、「再建築不可物件」であることを明記しなければいけません。明記する際には、以下のような注意点もあります。
- 見やすい場所に記載
- 見やすい文字サイズで記載(原則7ポイント以上)
- 見やすい文字色で記載
- わかりやすい表現で明瞭に記載
不動産広告の下部に、見えるか見えないかの文字で小さく記載するのは景品表示法に違反します。
【参照】不動産広告の基礎知識再建築不可物件の売却相場の目安は物件状態によって異なる
再建築不可物件の売却相場は、近隣にある通常の物件相場の「50〜70%程度」と言われるケースがありますが、一概に決めつけることはできません。
なぜなら、物件の条件次第で、相場は上振れすることもあれば、下回ることもあるからです。
例えば、「駅近で立地が良い」「リフォーム済みで内装が綺麗」といった好条件の物件であれば、通常物件の相場に近い価格で売れる可能性はあります。
一方で、「駅から遠くて不便」「老朽化が進み修繕が必要」といった条件の物件であれば、相場より安くなる、もしくは買い手が見つからない可能性があります。
具体的な相場は物件ごとに異なるため、複数の買取業者に査定を依頼し、適正な相場観を理解することが大切です。
再建築不可物件の売却相場が安くなる理由
再建築不可物件の売却価格が通常よりも低くなるのには、以下のような理由があります。
単に「古いから」というだけでなく、物理的な制限や資金調達の難しさなど、買い手にとってのリスクが価格に反映されているからです。
主な要因は以下の4点に集約されます。
- 建て替えや増改築に厳しい制限がある
- 住宅ローンが利用しにくく資金調達が困難
- 購入できる層が投資家などに限定される
- 築年数が古く建物自体の価値が低い
それぞれの理由について解説します。
建て替えや増改築に厳しい制限があるため
一番の理由は、やはり「原則として建て替えができないこと」です。
建物がどれほど老朽化しても、取り壊して新築することができないため、長く住み続けたいと考える一般的な購入検討者からは敬遠される傾向にあります。
さらに、2025年4月の建築基準法改正(4号特例の縮小)が、この状況をより厳しくすると予測されています。
- 改正前:木造2階建て等の大規模リフォームは、建築確認申請が省略可能でした。
- 改正後:原則として建築確認申請が必須となります(特例の縮小)。
※これにより、今の法律の基準を満たしていない再建築不可物件は、申請が通らず、大規模な改修ができなくなる可能性があります。
「リフォームして住み続ける」という選択肢まで狭まってしまうと、建物の価値はさらに下がると考えられます。
住宅ローンが利用しにくいため
次に、購入する側がお金を用意しにくいという問題があります。
銀行などの金融機関は、万が一返済が滞ったときに物件を売って回収できるよう、不動産の価値を厳しくチェックします。
しかし、再建築不可物件はその価値が低いと判断されるため、通常の住宅ローン審査にはなかなか通りません。
もし審査に通ったとしても、金利が高くなるケースが多くなります。その結果、購入できるのは「現金一括払い」ができる人か、金利が高いローンを使える人に限られてしまいます。
お金を借りる手段が少ないことは、買う人にとって大きなハードルとなり、価格を下げる原因になります。
購入層が「投資家」や「現金購入者」に限られるため
住宅ローンが使いにくいと、普通にマイホームを探している人たちは候補から外れてしまいます。
その結果、買ってくれる人は以下のような限られた人たちになります。
- 現金で安く購入し、リフォームして貸し出したい「不動産投資家」
- 賃貸運用や再販を目的とする「不動産買取業者」
- 自分の土地を広げるために隣の土地が欲しい「近隣住民」
買いたい人が少ないと、自然と値段の競り合いが起きにくくなります。限られた人の中での取引となるため、売れる金額はどうしても低くなりがちです。
築年数が古く資産価値が低いため
再建築不可物件の多くは、今の法律ができる前の1950年以前、あるいは1979年以前に建てられた古い建物です。
築50年から70年を超えていることも珍しくなく、建物そのものの価値はほとんどゼロに近い状態といえます。
また、単に古いだけでなく、耐震性に不安があったり、水道管などが傷んでいたりすることもよくあります。
買ったあとに高額な修理費用がかかると予想されるため、買う側からは「リフォーム代の分だけ値引きしてほしい」といった交渉をされやすくなります。
これも、最終的な価格が安くなってしまう理由のひとつです。
再建築不可物件を売却する3つの方法
再建築不可物件を手放すための方法は、主に以下の3つが挙げられます。
それぞれの方法には「向き・不向き」があるため、ご自身の状況や物件の状態に合わせて選ぶことが大切です。
| 売却方法 | 特徴 |
|---|---|
| 専門の買取業者に売却する | 業者が直接買い取るため、現金化までが早く、売却後の責任(契約不適合責任)も免除されやすい |
| 隣地の所有者に売却する | 隣地の方にとって利用価値が高いため、相場より高い価格で売れる可能性がある。 |
| 仲介会社で買い手を探す | 一般市場で広く募集するため、立地などの条件が良ければ高値を目指せるが、売れる保証はない。 |
ここでは、それぞれの方法について具体的なメリットやデメリット、進め方について解説します。
【方法1】専門の買取業者に売却する(推奨)
もっとも確実性が高く、スムーズなのが「再建築不可物件を専門に扱う買取業者」に直接売却する方法です。
一般的な不動産会社や個人の買い手からは敬遠されがちな物件でも、専門業者は独自のノウハウ(再生技術や運用ルート)を持っているため、問題なく買い取れるケースが多くあります。
買い取った物件をリフォームして賃貸住宅として活用したり、隣の土地と合わせて再建築可能な状態にしたりと、物件を活用するノウハウを持っています。
そのため、ボロボロの状態や、荷物が残ったままでも現状で買い取ることができるのです。
この方法のメリットとデメリットは、以下のとおりです。
- 買い手探しの時間が不要で、最短数日で決済可能です。
- 契約不適合責任が免除されるケースが多い
- 室内の片付けや掃除が不要で、現状のまま買い取ってもらえるケースが多い
- 囲に知られずに売却できる
- 価格が安くなりやすい
「いつ売れるかわからない不安を解消したい」「売ったあとのトラブルを避けたい」という方には、この方法がもっとも適しています。
【方法2】隣地の所有者に売却する
隣接している土地の所有者に、直接買い取ってもらうよう交渉する方法です。 隣地の方にとっては、あなたの土地を買うことで「自分の敷地が広がる」「接道条件が良くなり再建築できるようになる」といった大きなメリットが生まれる場合があります。
- 相場より高く売れる可能性がある
- 仲介手数料がかからない
- 相手に買う気がなければ成立しない
- 個人間の取引となり、トラブルのリスクがある
この方法を選ぶ際は、個人だけで進めず、司法書士や弁護士などの専門家に依頼してしっかりとした契約書を作成することをおすすめします。
まずは「土地を広げることに興味はないか」と声をかけてみるのも一つの選択肢です。
【方法3】仲介会社を通じて個人・投資家に売却する
通常の不動産売却と同じように、仲介会社に依頼して、インターネットなどで広く買い手(個人や投資家)を募集する方法です。
- 買取よりも高く売れる可能性がある
- 売れるまでに時間がかかる
- 仲介手数料がかかる
駅に近い、リフォーム済みで内装がきれい、といった好条件の物件であれば、この方法でも買い手が見つかる可能性があります。
ただし、一般的な不動産会社では再建築不可物件の扱いが難しいこともあるため、依頼する場合は「再建築不可物件に詳しい会社」を選ぶことが重要です。
再建築可能な状態にしてから売却する方法もある
これまで解説した「そのまま売る方法」のほかに、物件の条件を変えて「再建築可能な状態」にしてから売却する方法があります。
法律で定められた「接道義務(道路に2m以上接していることなど)」を満たす状態に改善できれば、通常の不動産と同じように扱われるためです。
この方法には、大きなリターンが期待できる一方で、相応のリスクも伴います。
- 仲介でも買い手が見つかりやすくなる
- 相場価格での売却が期待できる
- コストと労力がかかる
- 実行するには専門的な知識が必要
- 隣地を買い取る場合は隣地所有者の合意を得る必要がある
具体的にどのような手順で再建築可能にするのか、代表的な3つの手段について解説します。
隣地の一部を買い取る
道路に接している幅(間口)が2m未満のために再建築不可となっている場合、隣の土地の一部を買い取る(または借りる)ことで、2m以上の幅を確保する方法があります。わずかな面積を買い足すだけで法的な条件をクリアでき、成功すれば資産価値が大きく向上します。
ただし、これを実現するには隣の土地の所有者との交渉が不可欠です。
土地代や登記費用がかかるほか、「土地を売りたくない」と断られてしまえば実現できません。
当事者同士での話し合いはトラブルになりやすいため、不動産会社や弁護士などの専門家に入ってもらい、慎重に進めることをおすすめします。
セットバックをする
敷地が接している道路の幅が4m未満の場合、自分の敷地を道路の中心線から一定の距離まで後退(セットバック)させることで、建築が可能になるケースがあります。
昔の狭い道路(幅4m未満)に面した土地に家を建てる場合、道路の中心線から2mの位置まで敷地を後退(バック)させなければなりません。
後退した部分は自分の土地ですが、法的には「道路」とみなされるため、塀を作ったり、建物を建てたりすることはできなくなります。
自分の土地の一部を道路として提供し、道を広げることで安全性を確保するという考え方です。
その分だけ、家を建てられる面積が減ってしまいます。
また、向かい側の家の協力も必要になる場合があるなど、立地条件によっては実現が難しいこともあるため、事前に建築士などへ確認が必要です。
接道義務の特例を申請する
物理的に道路を広げるのが難しい場合、役所に申請を出して「特例」として建築許可をもらう方法があります。
これは建築基準法43条に基づく許可(43条2項2号許可など)と呼ばれるもので、以下のような条件を満たす場合に認められる可能性があります。
- 建物の周囲に広い空き地(公園や広場など)がある
- 避難や通行の安全上、問題がないと判断される
以下に該当する建物は、接道義務が適用されないと定めた法律
「建物の周りに広い空き地があるなどの条件を満たしており、役所が『交通や安全、防災の面で問題がない』と判断して、特別に許可を出した建物」
※本来は建てられない場所でも、この許可が下りれば例外的に建築が可能
ただし、これはあくまで「例外的な許可」です。自治体の建築審査会による審査が必要であり、申請すれば必ず許可が下りるわけではありません。
申請には専門的な知識が必要となるため、この制度に詳しい建築士や不動産会社への相談が必須となります。
再建築不可物件を売却する際の注意点
売却活動を進める前に、必ず押さえておくべきポイントが3つあります。
通常の不動産とは事情が異なるため、良かれと思ってやったことが、逆に資産価値を下げたり、税金の負担を増やしたりする原因になることもあります。
失敗を避けるために、具体的な内容を確認していきましょう。
無計画に建物を解体して更地にしない
「建物がボロボロだから、解体して更地(さらち)にしたほうが売りやすいのでは?」と考える方が多くいらっしゃいます。
しかし、再建築不可物件において、建物を解体することはもっとも避けるべき行為といえます。
その理由は、主に以下の2点です。
- 住宅用地の特例が適用されなくなり固定資産税が最大6倍になる可能性がある
- 再建築できなくなり活用方法が限られてしまう
住宅用地の特例が適用されなくなり固定資産税が最大6倍になる可能性がある
土地の上に建物(空き家でも可)があると、「住宅用地の特例」という減税措置が適用され、土地の固定資産税が安く抑えられています(最大で6分の1)。
【固定資産税の課税標準額(※)の減額割合】
※固定資産税を計算する基となる金額です。これに決められた税率をかけて固定資産税が算出されます。
| 小規模宅地(200㎡以下の部分) | 6分の1に減額 |
| 一般住宅用地(200㎡を超える部分) | 3分の1に減額 |
しかし、建物を解体して更地にしてしまうと、この特例の対象から外れてしまいます。その結果、翌年から土地の固定資産税が最大で6倍に跳ね上がる可能性があります。
売れるまでの期間、高額な税金を払い続けなければならなくなるため、経済的な負担が非常に大きくなります。
再建築できなくなり活用方法が限られてしまう
さらに深刻なのが、土地の利用価値が激減してしまうことです。
再建築不可物件であっても、既存の建物が残っていれば「リフォームして住む」という選択肢があります。
しかし、一度建物を壊してしまうと、法律上、新しい建物を建てることができません。
家を建てられない土地は、買い手がほとんどつかなくなります。
解体して更地にすることを検討している方は、更地にした後に売却できる見込みがあるかどうかを、まずは不動産会社に相談してみましょう。
独断でのリフォームは控える
「少しでも高く売りたい」という思いから、売却前にリフォームを検討される方もいるでしょう。しかし、独自の判断でお金をかけてリフォームするのはおすすめできません。
- 好みが合わないリスク
売主が良かれと思って選んだ内装が、買い手の好みと合うとは限りません。 - 費用対効果が悪い
特に買取業者の場合、自社のノウハウで安くリフォームする前提で購入します。売主が一般価格でリフォームした費用を、そのまま売却価格に上乗せして回収するのは非常に困難です。
数百万円をかけて直しても、その分高く売れなければ損をするだけです。まずは「現状のまま」で査定に出してみるのが賢明です。
相続した不動産は相続登記を済ませてからでないと売却できない
相続した物件は、名義変更(相続登記)が完了していなければ、売買契約を結ぶことはできません。
亡くなった方の名義のままでは、売却の手続き自体が進められないためです。
2024年4月から相続登記が義務化されました。これまでは任意でしたが、法律の改正により、不動産を相続したことを知ってから3年以内の登記申請が義務付けられました。
【参照】相続登記の申請義務化に関するQ&A|法務省登記手続きには戸籍謄本の収集など時間がかかることがあります。売却を決めた段階で、早めに司法書士へ依頼し、手続きを済ませておく必要があります。
再建築不可物件を売却せずに所有し続けるリスク
「今は売れないから」と、とりあえずそのまま放置してしまうことは、実は非常に危険な選択です。
不動産は所有しているだけでもコストがかかるうえ、放置された空き家は社会的な問題にもなっており、行政からのペナルティを受けるリスクも高まっています。
所有し続けることで生じる3つのリスクについて解説します。
固定資産税や維持管理費の負担が発生し続ける
不動産を所有している限り、毎年「固定資産税」や「都市計画税」の支払い義務が発生します。誰も住んでいなくても、建物がボロボロでも、税金の請求は止まりません。
また、税金だけでなく維持管理費もかかります。 夏になれば草むしりや枝の剪定が必要ですし、不法投棄を防ぐための見回りも必要です。
これらを業者に頼めば、年間で数万円から十数万円の出費となることもあります。活用していない資産にお金を払い続けるのは、家計にとって大きな負担となります。
「特定空家」「管理不全空家」に指定され行政代執行の対象となる恐れがある
適切に管理されていない空き家は、自治体から「特定空き家」に指定される可能性があります。
もし指定されてしまうと、前述した「住宅用地の特例(税金が6分の1になる措置)」が解除されます。つまり、翌年から固定資産税が最大で6倍に跳ね上がるということです。
さらに、自治体からの改善命令に従わない場合、最終的には「行政代執行」といって、行政が強制的に建物を解体する措置が取られることもあります。
このときにかかった解体費用は、すべて所有者に請求されます。数百万円単位の請求が突然来るリスクがあることを認識しておく必要があります。
建物の老朽化により倒壊の恐れがある
築年数が古い再建築不可物件は、耐震性が不足しているケースが多々あります。
大きな地震や台風で建物が倒壊したり、屋根瓦が飛んで近隣の住宅や通行人に怪我をさせてしまったりする恐れがあります。
このような事故が起きた場合、所有者は「工作物責任」を問われ、多額の損害賠償を請求される可能性があります。 「誰も住んでいないから関係ない」では済まされない重い責任が伴います。
再建築不可物件に関するよくある質問(Q&A)
Q. 自治体に寄付はできますか?
可能性はゼロではありませんが、断られるケースがほとんどです。
利用目的がなかったり資産価値が低かったりすると、自治体側にとってメリットがないためです。
公園用地として使えるなど特別な事情がない限り、寄付は難しいと考えておくほうがよいでしょう。
Q. 売却以外の活用方法は?
売却以外には、以下のような活用方法があります。
- リフォームして賃貸に出す
- 駐車場・バイク置き場・資材置き場等として自分で活用する
- 駐車場・駐輪場にして収益化する
まとめ
再建築不可物件の売却について解説してきました。 今回のポイントを改めて整理します。
- 売却自体は可能:法律上の制限はあるものの、売ること自体は可能です。「売れない」と諦める必要はありません。
- 売却方法を見極める:「専門の買取業者」への売却がもっともスムーズです。少しでも高く売りたい場合は「隣地の方」への相談も有効です。
- 安易に解体しない:建物を壊すと二度と建てられなくなり、固定資産税も上がります。まずは、現状のまま不動産会社に相談しましょう。
- 放置はリスクが高い:税金や管理責任、特定空家の指定など、所有し続けるリスクは大きい。
再建築不可物件は、一般的な不動産会社では「扱いが難しい」と断られてしまうこともあります。
しかし、活用ノウハウを持つ「専門業者」であれば、その価値を見出し、買い取ってくれる可能性はあります。
1人で悩みを抱え込まず、まずは再建築不可物件の取り扱い実績が豊富な専門家に査定を依頼し、一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。